若竹七海 『錆びた滑車』 [SF・ミステリなど]
村上春樹がエッセイでこんなことを言っていた。
「小説以外の本では複雑なことはわかりやすく整理されるが、
小説では複雑なことが複雑なまま提示される。」
さて、この作品だが、複雑さ具合がちょうど良い。
わかりやすくするために整理しすぎることもなく
複雑すぎてとっ散らかるというほどでもない。
主人公の中年女性の体調や経済状態を具体的に描いていることよりも、
小説としてのちょうど良い複雑さ具合が、登場人物や出来事をリアルに
感じさせるのだ。
「小説以外の本では複雑なことはわかりやすく整理されるが、
小説では複雑なことが複雑なまま提示される。」
さて、この作品だが、複雑さ具合がちょうど良い。
わかりやすくするために整理しすぎることもなく
複雑すぎてとっ散らかるというほどでもない。
主人公の中年女性の体調や経済状態を具体的に描いていることよりも、
小説としてのちょうど良い複雑さ具合が、登場人物や出来事をリアルに
感じさせるのだ。
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